投資のホンネ

投資信託だけでいい?投資歴10年の私が配当株も持ち続ける理由と失敗

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先に結論: 「初心者はオルカンなどの投資信託1本で十分」とよく言われます。それは正しいと私も思います。そのうえで私は、投信と並行して配当株(高配当の日本株など)も持っています。理由は「配当金という現金が入る楽しみ」。長い目で見た効率はインデックス投信のほうが上だとわかったうえで、あえて続けています。ただし個別株は「買うまでの銘柄選び」が難しいので、初心者はまず投信からが私のおすすめです。

以前このブログで、私自身の積立設定を紹介しました。今回はその続編として、投信とは別に持っている**「配当株」の実体験**を、正直にお話しします。

「インデックス投信だけでいいの?」「配当株も気になるけど、実際どうなの?」——そんな疑問を持つ方に、10年やってきた一人の実例として参考にしてもらえたらうれしいです。

この記事でわかること

  • 投信で十分と言われる中で、私があえて配当株も持つ理由(正直な本音)
  • 投信と配当株の実際の配分(と、そこから見える「効率」の真実)
  • どうやって銘柄を選び、どんな失敗をしてきたか
  • これから配当株を始めたい初心者に、先に知っておいてほしいこと

カブ太くん

配当金がもらえる高配当株のほうが、インデックス投信よりお得なんじゃないの?お金が振り込まれるなんて最高じゃん!

フクさん

気持ちはわかるけど、実は税金や複利の面ではインデックス投信のほうが効率的なことが多いんだ。それでも配当株には「現金が入る楽しみ」という別の価値がある。今日はゼロさんが、その両方を正直に語ってくれるよ。

なぜ投信だけでなく、配当株も持つのか

ポイント: オルカンなどの投信は資産が着実に増えます。でも「増えているのは口座の数字だけ」で、今日の暮らしが良くなる実感がわきにくい。配当金なら手元の現金が増えて、使う楽しみがある——効率が多少落ちるのを承知で、私は「今を楽しむ実感」も一部選んでいます。

正直に言うと、資産を増やす効率だけを考えれば、オルカンなどの低コストなインデックス投信だけを淡々と積み立てるのが、いちばん合理的だと思います。私自身、資産の土台はその積立です。

それでも私が配当株も持っているのは、インデックス投信だけだと「楽しみ」がないからです。

投信は長期で持つほど資産が増えていきますが、増えているのは基本的に「口座の中の評価額」だけ。売らないかぎり、手元の現金が増えるわけではありません。だから、順調に増えていても生活が良くなっていく実感がわきにくいのです。

一方、配当株を持っていると、定期的に配当金という「現金」が口座に振り込まれます。この現金は、旅行や外食に使ってもいいし、何かを買ってもいい。「投資が、今日の暮らしをちょっと豊かにしてくれる」という実感が、私には大きな励みになっています。

繰り返しますが、長い目で見た資産の増え方は、インデックス投信一本のほうが効率的です。それはわかったうえで、「未来の効率」を少しだけ譲って「今を楽しむ実感」を取っている——これが、私が配当株も続けている本音です。

→ そもそもインデックス投信の代表格・オルカンとは:
eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)とは?期待リターン・特徴を解説

私の実際の配分と、そこから見える「効率」の真実

ポイント: 私の配分は、入れたお金(元本)で見ると投信と配当株がほぼ半々(やや投信多め)。ところが今の評価額では投信の割合が増えています。これは「投信のほうが効率よく増えた」ことの、私自身の数字による証拠です。

まず、私のざっくりした配分をお見せします(金額そのものは伏せ、割合でお話しします)。

投信配当株
入れたお金(元本)の割合約56%約44%
今の評価額の割合約60%約40%

注目してほしいのは、**「ほぼ半々で入れたのに、今の評価額では投信の割合が増えている」**点です。これはつまり、同じくらいのお金を入れた投信と配当株を比べたとき、投信のほうが効率よく増えたということ。冒頭でお話しした「効率はインデックスのほうが上」という話が、私自身の数字にもはっきり表れています。

ただし、ここはフェアに補足しておきます。

⚠️ この「評価額の比較」には、配当株がこれまで払い出してきた配当金は含まれていません。配当株はその間ずっと配当も出していたので、配当金も足した「トータルの成績」で見れば、差はもっと縮まります。それでも、後で説明する税金の負担などから、トータルでもインデックス投信がやや有利になりやすい——というのが、正直な結論です。

どうやって銘柄を選んでいるか(正直に、でも身構えないで)

ポイント: 私は配当利回りだけでなく、業績や連続増配など、いろいろな指標を総合して選んでいます。ここが投信との一番の違いで、個別株は「買って放置」だけでは済みません。ただ、最初から完璧に分析する必要はありません。

正直にお伝えすると、私は銘柄を選ぶとき、配当利回りの高さ・業績・連続増配の実績など、いろいろな指標を総合して判断しています。「これ一つを見れば決まる」という魔法の指標はなく、あれこれ確認して決めています。

……と書くと、「難しそう」「自分には無理かも」と身構えてしまうかもしれません。でも、心配しすぎなくて大丈夫です。

大事なのは、「配当利回りの高さだけに飛びつかない」という一点。まずは「よく知っている有名な会社を、利回りの数字だけで選ばない」——このくらいの意識から始めれば十分です。完璧な分析は、続けながら少しずつ身につければいいと思います。

私は現在、日本株を中心に、米国株と合わせて40銘柄ほどを持っています。米国株はまだ少なめで、もっと増やしたい気持ちもありますが、株価も為替も高いと感じるときは、あえて様子を見るようにしています。投資歴10年でも、焦って飛びつかず「待つ」ことは大事にしています。

そして、これだけの銘柄数を持っているのには理由があります。配当株こそ「分散」が大事だからです。一つの会社に集中していると、その会社が業績悪化で配当を減らしたり(減配)、不祥事を起こしたりしたときに、大きな痛手を受けます。銘柄を分けておくことで、そのダメージを和らげられます。私自身、「もっと分散させたい」と今も良い銘柄を探し続けています。

→ なぜ分散が大切なのか:
分散投資の基本|なぜ「卵を一つのカゴに盛るな」なのか

配当金の「実際」——最初は驚くほど少ない

ポイント: 私の初めての配当金は、半年ほど待って振り込まれた「数百円」でした。嬉しさと同時に「これだけ?」という物足りなさも正直ありました。配当金は最初は驚くほど少なく、育てていくもの。ここを知らないと、がっかりして辞めてしまいがちです。

配当株を始めて、私が最初に受け取った配当金は、半年ほど待って振り込まれた数百円でした。

初めて自分の口座に配当金が入ったときは、素直に嬉しかったです。「本当に振り込まれるんだ」と。でも同時に、「これだけの資金を入れて、もらえるのはこれだけなのか」という物足りなさも、正直ありました。

この感覚は、これから始める人にぜひ先に知っておいてほしい点です。多くの人は「配当金でウハウハ」を夢見て始めて、最初の数百円にがっかりして辞めてしまいます。でも配当金は、最初は驚くほど少ないのが普通。銘柄を買い増したり、企業が配当を増やしたり(増配)することで、少しずつ育っていくものです。

受け取った配当金を私は「使う」ことにしています。せっかくインデックス投信ではなく配当株を持っているのだから、貯め込まずに使って、暮らしの楽しみにしたいからです。……とはいえ実際は、特に欲しいものがなくて、気づけば口座に貯まっていたり、再投資に回っていたりするのが実態です(このあたりの「建前と本音のズレ」も、正直な実感です)。

ここで一つ、お金の面で大事な注意点があります。私の配当株は**すべて課税口座(特定口座)**で持っているため、配当金には毎回約20%の税金がかかります。この税金を引かれた後の金額を再投資しても、税金を先送りできる投信ほどには複利が効きません。これも「配当株のほうが効率で少し不利」になる理由の一つです。

💡 補足: 配当金を非課税にしたいなら、NISA(成長投資枠)で高配当株を持つ方法もあります。ちなみに私は、限られたNISAの非課税枠は効率の良いインデックス投信に優先して使い、配当株は課税口座、という使い分けにしています。

→ 分配金・配当金の受け取り方の基本:
投資信託の分配金とは?受取と再投資の違いを解説

→ 配当金の受け取り方法の種類:
配当金の受取方法とは?4種類の違いとNISAで損しない設定を解説

私の失敗談——「高配当の罠」を自分で踏んだ

ポイント: 配当利回りの高さだけに惹かれて買った銘柄が、配当金以上に株価が下がり、結局損切りしたことがあります。これが配当株で一番多い失敗「高配当の罠」。だから私は、利回りだけで選ばなくなりました。

偉そうに書いてきましたが、私も失敗しています。いちばん苦い経験は、配当利回りの高さだけに惹かれて買った銘柄で、配当金以上に株価が値下がりし、最終的に損失を出して売却したことです。

「利回りが高い=お得」と思って飛びついたら、そもそも株価がどんどん下がってしまい、受け取った配当金では到底カバーできない損失になりました。これはまさに、配当株で初心者が最もハマりやすい**「高配当の罠」**です。利回りが異常に高い銘柄は、業績が悪化していて株価が下がっている(結果的に利回りだけ高く見える)ケースが少なくありません。この失敗があったからこそ、私は「利回りだけでなく業績も見る」ようになりました。

もう一つ、これは配当株の話からは少しそれますが——短期の値上がり益を狙って買った個別株で失敗したこともあります。「これは上がりそうだ」と買ったものの下がってしまい、高配当の銘柄でもなかったので、ただ損切りして終わりでした。この経験から、「自分に短期の売買の才能はない」と割り切り、**“配当をもらいながら、長く持つ”**という今のスタイルに落ち着きました。

→ 初心者がやりがちな失敗をまとめて知りたい方へ:
投資初心者がやりがちな7つの失敗とその対策

カブ太くん

なるほど…!じゃあ利回りが高ければ高いほどいい、ってわけじゃないんだね。ランキング上位の高配当株を選べば安心かと思ってたよ。

フクさん

いいところに気づいたね。利回りが極端に高い銘柄は、株価が下がった結果そう見えているだけのこともある。だからゼロさんは、利回りだけでなく業績も見て、さらに何十銘柄にも分散しているんだよ。

投信と配当株の役割分担——初心者へ伝えたいこと

ポイント: 投信は「積立設定をすれば、あとは放置」でOK。配当株も買ってしまえば放置できますが、その前の「銘柄選び」が難しいのが最大の違いです。だから、まずは投信で土台をつくり、余裕と興味が出てきたら配当株を少しずつ——が現実的だと思います。

最後に、私の中での「役割分担」と、これから始める人へのアドバイスをまとめます。

私の中で、**投信は資産形成の「土台」、配当株は暮らしに楽しみを足す「もう一つの柱」**という位置づけです(割合も、ほぼ半々に近いくらい配当株にも配分しています)。ただしこれは10年かけて少しずつ増やしてきた結果で、初心者がいきなり半々にする必要はまったくありません

そのうえで、これから配当株を検討している方に、**「これだけは知っておいてほしい」**ことが一つあります。それは——

投信と個別株の一番の違いは、「買うまでの手間」だ、ということです。

  • 投信:一度「積立設定」をしてしまえば、あとは自動で買い付けてくれる。放置でOK
  • 配当株:買ってしまえば、その後は同じように放置できる。でも、その「買う」の前に、どの銘柄を選ぶかという難しさがある。

投信は「何を買うか」で悩む必要がほとんどありません(低コストのオルカンなどを選ぶだけ)。でも個別株は、数ある会社の中から自分で選ばなければならず、ここが初心者にとって一番のハードルです。やる気をそぐつもりはありませんが、ここを知らずに始めると、さきほどの私のような「高配当の罠」を踏みやすいので、正直にお伝えしておきます。

だからこそ私のおすすめは、まずは投信の積立で土台をつくり、投資に慣れて余裕と興味が出てきたら、配当株を”少しだけ”始めてみるという順番です。私自身、投信が先で、配当株は後から手を広げました。

→ 私自身の投信の積立設定はこちら:
投資歴10年の私がやっている積立設定と、続けるためにやめたこと

→ 暴落が来ても、私が売らずに持ち続けられた理由はこちら:
投資歴10年の私がコロナショックを経験した話|暴落で慌てなかった理由と失敗

よくある質問

Q. 初心者は、インデックス投信と配当株のどちらから始めるべきですか?

まずはインデックス投信の積立からをおすすめします。投信は「積立設定をすれば放置でOK」で、銘柄選びに悩む必要がほとんどありません。配当株は銘柄を自分で選ぶ難しさがあるので、投資に慣れてから少しずつ、が安心です。

Q. 高配当株は「やめとけ」と言われることもありますが、なぜですか?

多くは「配当利回りの高さだけで選んで失敗する」ケースを指しています。利回りが極端に高い銘柄は、業績悪化で株価が下がった結果そう見えているだけのこともあり、株価下落で配当金以上の損をする「高配当の罠」に注意が必要です。私自身、これで損切りした経験があります。利回りだけで飛びつかず、業績も見て、分散することが大切です。

Q. 配当金をもらうより、その分インデックス投信を買ったほうが得ですか?

資産を増やす効率だけで言えば、その通りです。配当金は受け取る時点で税金がかかり(課税口座の場合・約20%)、その分だけ複利が効きにくくなります。無分配のインデックス投信は税金を先送りできるぶん有利です。それでも私が配当株を持つのは、「現金が入る楽しみ」という、効率とは別の価値があるからです。

Q. 配当株は何銘柄くらいに分散すればいいですか?

「何銘柄が正解」という決まりはありませんが、1〜2銘柄への集中は避けたいところです。1社の減配や不祥事で大きな痛手を受けるためです。私は日本株を中心に、米国株と合わせて40銘柄ほどに分散していますが、初心者はまず数銘柄から始めて、少しずつ増やしていけば十分だと思います。

まとめ:効率だけが正解じゃない、という選択

最後に、この記事の内容をまとめます。

  • 「初心者は投信1本でいい」は正しい。そのうえで私は、「現金が入る楽しみ」のために配当株も持っている
  • 効率はインデックス投信のほうが上。**私自身の配分(元本ほぼ半々→評価額では投信が増加)**が、それを裏づけている
  • 配当株は利回りだけで選ばないこと。私は「高配当の罠」で損切りした経験がある
  • 一番の違いは**「買うまでの銘柄選び」の難しさ**。だからまず投信、慣れたら配当株を少しずつ

投資は「1円でも効率よく増やすゲーム」だと思われがちですが、私は「効率を少し譲ってでも、今の暮らしに楽しみを足す」という選び方も、立派な正解の一つだと思っています。大事なのは、メリットもデメリットもわかったうえで、自分で納得して選ぶことです。

なお、ここで紹介したのはあくまで私個人の一例で、特定の銘柄や投資法をおすすめするものではありません。ご自身の状況に合わせて、無理のない形から検討してみてください。