「オルカンって何?よく聞くけどよくわからない」
投資を調べていると必ずといっていいほど登場する「オルカン」。正式名称は**eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)**といい、現在の日本で最も人気のある投資信託のひとつです。
この記事では、オルカンの仕組みから特徴・評判・メリット・デメリットまで、初心者にもわかりやすく徹底解説します。
この記事でわかること
- オルカン(全世界株式)の仕組みと連動指数
- eMAXIS Slim全世界株式の基本情報と評判
- オルカンの過去リターン(MSCI ACWI実績)
- オルカンのメリットとデメリット
- どんな人にオルカンが向いているか
- 楽天オルカンとの比較
オルカン(全世界株式)とは?仕組みをわかりやすく解説
「オルカン」の正式名称と愛称の由来
「オルカン」は**eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)**の愛称です。
「オール・カントリー(All Country)」=「すべての国」という意味から「オルカン」と呼ばれるようになりました。三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託で、2018年に設定されました。
どんな指数に連動しているのか
オルカンは**「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)」**という指数に連動しています。
MSCI ACWIとは:先進国23カ国と新興国24カ国、合計47カ国の大型株・中型株を対象にした世界株式指数です。
この指数に連動することで、世界中の株式市場の動きをまるごと再現する投資信託になっています。
投資対象の内訳(2026年時点の目安)
| 地域 | 比率(目安) |
|---|---|
| 米国 | 約62% |
| 日本 | 約5% |
| 英国 | 約4% |
| フランス | 約3% |
| カナダ | 約3% |
| その他先進国 | 約13% |
| 新興国合計 | 約10% |
米国が約6割を占めていますが、これは世界の株式時価総額の比率を反映したものです。日本に住む私たちが個別に投資しにくい国々にも自動で分散されます。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
| 運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント |
| 連動指数 | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス |
| 信託報酬 | 年0.05775%(税込) |
| 純資産総額 | 約5兆円超(2026年時点) |
| 設定日 | 2018年10月31日 |
| 投資対象国 | 47カ国(先進国23カ国+新興国24カ国) |
| 投資銘柄数 | 約2,900銘柄 |
| 分配金 | なし(再投資型) |
信託報酬の低さは業界トップクラス
信託報酬とは、投資信託を保有している間にかかる年間コストです。
オルカンの信託報酬は年0.05775%。100万円を1年間保有しても577円しかかかりません。これは国内の投資信託の中でもトップクラスに低いコストです。
信託報酬の比較
- オルカン(eMAXIS Slim):0.05775%
- アクティブファンド平均:約1〜2%
- 100万円×1%=年間1万円のコスト差
長期運用では、このコスト差が最終的な資産に大きな影響を与えます。
純資産総額5兆円超の安定感
純資産総額(ファンドに集まっているお金の総額)が大きいほど、ファンドの運営が安定します。オルカンは純資産総額が5兆円を超えており、「突然運用終了になるリスク」が極めて低いといえます。
オルカンのメリット
1. 1本で世界全体に分散投資できる
47カ国・約2,900銘柄という圧倒的な分散が、この1本だけで実現します。自分でアメリカ・欧州・新興国の株を別々に買う手間が一切不要です。
2. コストが極めて低い
信託報酬0.05775%は業界最低水準。長期投資ではコストが最大の敵であり、低コストであることは将来の資産に直結します。
3. 自動リバランスされる
指数の構成比率が変わると、ファンドが自動的に組み替えてくれます。例えば米国の比率が上がれば自動で調整されるため、投資家が何もしなくてよいのが大きなメリットです。
4. 配当が自動で再投資される
オルカンは分配金を出さない「再投資型」です。株式から受け取った配当がファンド内で自動再投資されるため、複利の効果を最大化できます。
5. 個人投資家からの信頼度が非常に高い
「個人投資家が選ぶ!Fund of the Year 2025」でも1位を獲得しており、個人投資家からの信頼度は国内最高水準です。
オルカンの過去リターン・期待リターンは?
オルカンが連動する「MSCI ACWI(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)」の過去実績から、今後の期待リターンの目安を確認しておきましょう。
| 期間 | ドルベース・年率(参考値) | 円ベース・年率(参考値) |
|---|---|---|
| 直近5年 | 約10〜12% | 約12〜15% |
| 過去10年 | 約8〜10% | 約10〜12% |
| 過去20〜30年 | 約7〜8% | 約8〜10% |
※ 過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。 ※ 円ベースの数値は為替変動の影響(特に近年の円安効果)を含みます。円高局面では円換算のリターンが下がることがあります。
データ参考:myindex、楽天証券、GPIF公開情報など
オルカンのデメリット・注意点
デメリットも把握しておきましょう。
1. 米国比率が約6割で米国への依存度が高い
「全世界」とはいえ、時価総額の大きさを反映するため米国が約62%を占めます。米国経済が不調になると大きな影響を受ける点は認識しておく必要があります。
2. 日本株の比率が約5%と少ない
日本に住む私たちにとっては、日本経済の成長の恩恵があまり反映されにくいという見方もあります。日本株に特化した投資を別途考えたい方には物足りないかもしれません。
3. 短期では大きく下落することもある
2020年のコロナショックや2022年の米国利上げ局面など、短期間で20〜30%下落した時期もあります。長期保有を前提にしないと、下落時に売ってしまうリスクがあります。
4. S&P500と比べると過去リターンはやや低め
米国株のみに投資するS&P500は、過去10〜20年の実績でオルカンを上回るリターンを出してきました。「より高いリターンを追求したい」という方には物足りないケースもあります。
→ 詳しくはこちら:S&P500インデックスファンドとは?仕組みとファンド比較
オルカン(eMAXIS Slim)vs 楽天オルカンの比較
2024年以降、**楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド(楽天オルカン)**も登場し、どちらを選ぶか迷う方が増えています。
| 比較項目 | eMAXIS Slim オルカン | 楽天オルカン |
|---|---|---|
| 連動指数 | MSCI ACWI | MSCI ACWI |
| 信託報酬 | 0.05775% | 0.0561% |
| 純資産総額 | 約5兆円超 | 約5,000億円超 |
| 設定日 | 2018年10月 | 2023年10月 |
| 取扱証券会社 | 多数 | 楽天証券など |
信託報酬はわずかに楽天オルカンの方が安いですが、純資産総額と実績の長さではeMAXIS Slimが圧倒的です。
SBI証券ユーザーはeMAXIS Slim、楽天証券ユーザーはどちらでも購入可能です。どちらを選んでもほとんど差はありません。
オルカンはどんな人に向いているか
オルカンに向いている人:
- 投資の勉強に時間をかけたくない
- 1本でシンプルに運用したい
- 世界全体の経済成長を取り込みたい
- 長期(10年以上)で積立投資をしたい
- 「迷ったらこれ」という安心感を求めている
オルカンが向かないかもしれない人:
- 米国株の成長に特化してより高いリターンを狙いたい
- 日本株に重点的に投資したい
- 短期間(5年以内)での運用を考えている
まとめ
オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)の特徴をまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 仕組み | MSCI ACWIに連動するインデックスファンド |
| 投資対象 | 世界47カ国・約2,900銘柄 |
| コスト | 信託報酬0.05775%(業界最低水準) |
| 分散効果 | 1本で世界全体に自動分散 |
| 評判 | Fund of the Year 2025で1位 |
投資初心者が最初に選ぶファンドとして、オルカン1本から始めるのが最もシンプルで確実な選択肢です。
「何を選べばいいかわからない」という方は、まずオルカンを新NISAのつみたて投資枠で毎月積み立てることから始めてみましょう。
オルカンを始めるステップ
- SBI証券または楽天証券で口座を開設
- 新NISAのつみたて投資枠で「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を選択
- 毎月の積立額を設定(月1万円〜)して自動積立をスタート
→ あわせて読みたい:新NISAで買うべき投資信託おすすめ2選【初心者向け完全ガイド】
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