「投資信託には分配金があるって聞いたけど、受け取るのと再投資するの、どっちがいいの?」
この疑問は、投資信託を始めるときに多くの方が持つ疑問です。結論から言うと、長期の資産形成を目的とする場合は「再投資型」を選ぶのが基本です。
この記事では、分配金の仕組みと、受取型・再投資型の違いをわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 投資信託の分配金とは何か
- 受取型と再投資型の違い
- 税金への影響
- 長期積立に向いているのはどちらか
- 例外的に受取型が向いているケース
投資信託の分配金とは
投資信託は、多くの投資家からお金を集めて株や債券などに投資する金融商品です。
「分配金」とは、その運用で得た収益の一部を投資家に還元するお金のことです。ただし、必ずしも運用の「利益」だけから支払われるわけではなく、元本の一部から支払われることもあります(くわしくは後述します)。
分配金の2つの受け取り方
投資信託の分配金には、大きく2つの受け取り方があります。
受取型(分配金受取)
分配金が発生したとき、現金として自分の口座に振り込まれます。
- お金が定期的に手元に入ってくる
- その分だけファンドの評価額は減る
- 受け取った分配金には税金がかかる(20.315%)
再投資型(分配金再投資)
分配金が発生したとき、現金として受け取らず、同じファンドに自動で再投資されます。
- 手元には現金が入らない
- ファンドの口数(保有量)が増えていく
- 売却するまで税金がかからない(課税の繰り延べ)
受取型vs再投資型:どちらが有利か
長期の資産形成を目的とするなら、再投資型のほうが有利です。その理由は「複利効果」にあります。
→ 複利効果について詳しくは複利の力で資産を増やす!積立シミュレーションで未来を見える化しよう
試算イメージ(年利5%・20年間で比較)
| 再投資型 | 受取型 | |
|---|---|---|
| 投資元本 | 100万円 | 100万円 |
| 20年後の資産目安 | 約265万円 | 約200万円 |
※手数料・税金を除いたシンプルな計算イメージです。実際の金額は異なります。
長期になるほど差は広がります。
税金でも再投資型が有利
受取型は分配金を受け取るたびに約20%の税金が引かれます。
再投資型は売却するまで税金がかからないため、税引き前の金額がそのまま運用に回ります。これも長期では大きな差になります。
分配金の「普通分配金」と「特別分配金」
分配金には2種類あり、どちらかによって税金の扱いが変わります。
普通分配金
運用で得た利益(収益)から支払われる分配金です。税金(20.315%)がかかります。
特別分配金(元本払戻金)
元本を上回る利益が出ていない場合でも、元本の一部を取り崩して支払われる分配金です。
特別分配金は「自分のお金が戻ってくる」だけなので、税金はかかりません。ただし、これはいわゆる**「タコ足配当」**と呼ばれる状態で、資産が減っていることを意味します。
毎月分配型ファンドでは、特別分配金が続いているケースがあるため注意が必要です。
例外的に受取型が向いているケース
再投資型が長期積立に有利と説明しましたが、受取型が向いているケースも存在します。
- リタイア後・FIRE後:資産を取り崩しながら生活費に充てたい場合
- 定期収入が欲しい高齢者:年金の補完として使いたい場合
このような「取り崩し段階」にある方は、受取型を選ぶことも合理的な選択です。
ただし、その場合でも「毎月分配型ファンド」を選ぶのではなく、自分で売却のルールを決めて取り崩す方法(定期売却)のほうが手数料や税金の面で有利なケースもあります。
まとめ
| 比較項目 | 受取型 | 再投資型 |
|---|---|---|
| 分配金の扱い | 現金で受け取る | 自動で再投資される |
| 複利効果 | 弱まる | フル活用できる |
| 税金 | 受け取りのたびに課税 | 売却時まで繰り延べ |
| 向いている人 | 資産を取り崩したい段階の人 | 資産を増やしたい積立期間の人 |
| 新NISAつみたて枠 | 多くは対象外 | 対応商品が多い |
長期の資産形成が目的なら、再投資型(分配金なし)のインデックスファンドを選ぶのが基本です。毎月分配型ファンドの特徴や注意点についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
→ 毎月分配型ファンドは初心者に向かない?仕組みとデメリットを解説
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