先に結論: 私はきっちりした家計簿をつけていません。 やめたのは費目の分類を直す作業で、いま見ているのは「収支が大きく崩れていないか」だけです。それでも貯蓄は続きました。家計簿を細かく続けることと、お金が貯まることは、私の場合は別でした。 細かい家計簿をつけなくても貯蓄を続けられたのは、先に貯める仕組みを作っていたからだと思っています。 ⚠️ ただし「記録がまったく要らない」という話ではありません。私もアプリで自動的に記録は残していますし、収支の確認もやめていません。
「今度こそ家計簿をつけよう」と決めて、3日でやめる。しばらくして再開して、また続かない。
そうやって「自分は意志が弱いのかもしれない」と感じたことはないでしょうか。私はありました。
でも私の場合、続かなかった原因は意志ではありませんでした。「家計簿をつける」とされている作業が、自分には重すぎたのです。作業を減らしたら、続く続かないということ自体が問題ではなくなりました。
この記事は「家計簿をやめましょう」という話ではありません。続ける方法を探す前に、そもそも何のために家計簿をつけているのかを考えてみてもいいのでは、という話です。
この記事でわかること
- 私が「家計簿が続かない」と感じていた原因
- 私が実際にやめたこと・いまも続けていること
- 細かい家計簿をつけなくても貯蓄を続けられた理由
- ⚠️ ただし「記録がゼロでいい」という話ではないこと
- 投資を10年以上続ける中で、家計管理への考え方がどう変わったか
私が「家計簿が続かない」と感じていた原因
家計簿と聞くと、こんな作業がセットになっていませんか。
- レシートを取っておいて、あとで入力する
- 使ったお金を食費・日用品・交際費…と分類する
- 分類が違っていたら直す
- 月末に前月と比べて、使いすぎた項目を見つける
- 来月の予算を立てる
私が続かなかったのは、この一式が自分には重かったからでした。
特に負担に感じたのは、「分類する」と「直す」の2つです。ここは自動化しにくいうえに、私の場合はやった手間のわりに、得られるものが少ないと感じていました。
つまり私がやめたのは「記録すること」ではなく、この整える作業のほうです。他の方に当てはまるかは分かりませんが、もし同じところで止まっているなら、記録ごとやめる必要はないかもしれません。
私がやめたのは「費目の分類を直す作業」でした
正直にお話しすると、私はきっちりした家計簿をつけていません。そして、それをやめたときも「今日でやめよう」と決めたわけではなく、気づいたらやらなくなっていました。
やめたのは、はっきりしています。費目の分類を直す作業です。
きっかけは拍子抜けするようなものでした。
最初にいくつか分類を直したら、アプリが勝手に学習して、直す必要がほとんどなくなった。
はじめのうちは「この店は食費じゃなくて日用品」といった修正をしていました。ところが何度か直すと、次からは同じように分類してくれるようになります。そのうち、直すところがなくなりました。
分類が完璧かというと、そんなことはありません。たまに違うものも混じっています。でも——そんなに誤っていないので、困っていません。
いまもやっていないこと
隠さずに書きます。世の中の家計簿の記事が「やりましょう」と言っていることのうち、私がやっていないことはこれだけあります。
| よく言われること | 私は |
|---|---|
| 現金払いを手で入力する | やっていません |
| 予算を設定して、超過を管理する | やっていません |
| 月末に振り返って、前月と比べる | 気が向いたときだけ(決めてやってはいません) |
| 費目の分類を直す | 最初だけ。いまはやっていません |
こう並べると、ほとんど何もしていないように見えると思います。実際、していません。
細かい家計簿をつけなくても、貯蓄を続けられた理由
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
私の場合、細かい家計簿をつけなくても貯蓄を続けられたのは、先に貯める仕組みを作っていたからだと思っています。
具体的には、家計簿アプリを使うよりずっと前から、こうしていました。
給料が振り込まれたら、貯める分を先に別の口座へ自動で移す。
これだけです。
貯める分はもう手元にないので、私は残ったお金の範囲で暮らすことになります。 そのぶん、支出を細かく管理する必要が薄れました。
⚠️ ただし「残りは全部使っていい」という意味ではありません。 カードの引き落とし・税金・急な出費は、あとからやってきます。使い切ってしまうと、それが払えなくなります。私も、給与口座にはある程度残るようにしています。
つまり私は、「使いすぎないように見張る」のではなく、**「貯める分だけは先に確保しておく形」**を作っていたことになります。
ポイント: 私に足りていなかったのは、記録する根気ではなく、先に貯める仕組みでした。⚠️ ただし「家計簿を細かくつけなかったから貯まった」わけではありません。貯まったのは仕組みのおかげで、家計簿を軽くできたのはその結果だと考えています。
→ 先に貯める仕組みの作り方はこちら:
生活防衛資金はいくら必要?目安は生活費の3〜6ヶ月分【世帯別の早見表つき】
金額をいくらにするかは、人によってまったく違います。私は手取りの中で無理のない範囲に収めています。最初から大きくしすぎると、結局あとで取り崩すことになり、続きません。
家計簿アプリは「あとから来た補助」でした
いま私は家計簿アプリを使っていますが、アプリが問題を解決したわけではありません。
先ほどの仕組みが先にあって、そのあとにアプリが加わりました。順番が逆だったら、たぶん同じようには続いていません。
アプリで良かったのは、放っておいても記録が残ることです。カードや電子マネーで払えば、自分で入力しなくても勝手に溜まっていきます。私が「細かく見ない」でいられるのは、見ていない間もデータが溜まっているからでもあります。
ここは正直に書きますが、アプリでなければいけないわけではありません。 通帳の残高でも、月末に口座を眺めるだけでも、同じことはできます。「自動で残る」ことが大事なのであって、道具は何でも構いません。
→ 私が家計簿アプリをどう使っているかは別の記事に書いています:
投資に家計管理は必要?ざっくり続ける私のやり方
私が見ているのは「短い目」と「長い目」の2つだけ
では何も見ていないのかというと、そうでもありません。週に1回くらい、気が向いたときにアプリを開きます。(決めてはいません。開かない週もあります)
見ているものは2つで、役割が違います。
| 見る単位 | 何のために見るか |
|---|---|
| 今月の収支 | 異常が起きていないかの確認。いつもと違う減り方をしていないか |
| 1年の貯蓄 | 貯蓄が本当に増えているかの確認。仕組みがちゃんと働いているか |
食費がいくらだったか、先月より増えたか——ほとんど見ていません。 分類が多少ずれていても困らないのは、そもそも費目を見ていないからでもあります。
マイナスの月が1回あっても、私は何も変えません
冠婚葬祭や家電の買い替えがあれば、その月は当然マイナスになります。そこで慌てて食費を削っても、私はあまり意味がないと思っています。
そういう月があっても、1年を通して貯蓄が増えていれば、私は良しとしています。
⚠️ ただし、これを「年間でプラスなら何でも大丈夫」という意味に取らないでください。
毎月は赤字で、ボーナスで取り戻している——この場合も、計算上は「年間でプラス」になります。でもそれは毎月の暮らしが収入に合っていない状態で、私の場合とは違います。ボーナスが減れば、すぐ崩れます。
「たまにマイナスの月がある」のと「毎月マイナスが当たり前」は、まったく別の話です。 後者なら、年間の合計を見て安心してはいけません。月単位で異常に気づくのは、そのためでもあります。
つまり、家計簿は「確認するため」に見ればいい
ここまでを整理すると、私の家計簿の使い方はこうなります。
| よく言われる使い方 | 私の使い方 | |
|---|---|---|
| 目的 | 支出を分析して減らす | 崩れていないか確認する |
| 単位 | 今月・費目ごと | 今月の異常+1年の貯蓄 |
| 頻度 | 毎日つけて、月末に振り返る | 気が向いたとき(週1回くらい) |
| 記録 | 分類して、直して、予算と比べる | 自動で残る分だけ |
目的が「確認」なら、精度はそこまで要りません。「だいたい合っている」で十分だからです。
逆に言えば——支出の内訳を分析して改善したい人には、細かい家計簿が役立つ場合があります。 そこは否定しません。目的が違えば、必要な道具も変わります。
⚠️ ここまで軽くしていい人・よくない人
正直に書いておきます。この方法が誰にでも合うとは思っていません。
合いやすいと思う人
- 給料日に自動で貯蓄へ移す形が作れる人(会社の財形や、銀行の自動振替でも構いません)
- キャッシュレス中心で、記録が自動で残る人
- 収支を見て「だいたい大丈夫」と判断できる人
先に細かく把握したほうがいい人
- 毎月の収支がマイナスの状態が続いている人:このときは「1年で見ればいい」が通用しません。何にいくら使っているかを一度は把握する必要があります
- リボ払いや高金利の借金がある人:⚠️ 家計簿を軽くする前に、まず返済の状況を整理してください。 返済が苦しいと感じている場合は、自分だけで判断せず、お住まいの自治体の消費生活センターなど、公的な相談窓口に相談することをおすすめします
- 収入が月によって大きく変わる人:月単位の把握が要る場面があります
- 何にいくら使っているか、まったく見当がつかない人:最初の1〜2か月だけは、細かくつける価値があります
私が細かく見なくて済んでいるのは、「だいたいこのくらい」という感覚が、先にできあがっているからでもあります。その感覚がまだない方は、最初だけ丁寧にやるのが近道だと思います。
投資を10年以上続けて、家計管理への考え方が変わりました
なぜ投資の話をするブログが、家計簿の記事を書くのか。ここに触れておきます。
投資を始めた頃の私は、「家計もきちんと細かく管理しなければいけない」と思っていました。 投資をするなら、まず家計を完璧に把握するのが筋だ、と。だから費目を分け、分類を直し、月末に見比べようとしていました。
でも10年以上続けるうちに、考えが変わりました。
私は、投資を長く続けるうえで、家計管理まで複雑にしたくないと考えています。 手をかける場所を増やすほど、どこかで面倒になります。私にとっては、続けられる形にしておくことのほうが大事でした。
家計簿を軽くしたのは、いい加減にしたかったからではありません。続けられる形に落とし込んだ結果です。
私が残している3つ
最後に、私がいまも残していることを3つだけ挙げます。
- 貯めるお金を先に確保する(給料日に自動で別口座へ移す)
- 支出が把握できる状態だけ作る(アプリでも通帳でも構いません)
- 定期的に、収支が崩れていないか確認する(私は週1回くらい)
⚠️ これは誰にでもおすすめできる正解ではありません。 私が10年以上投資を続ける中で落ち着いた方法であって、収入・支出・家族構成が違えば、答えも変わります。
ただ、この3つさえ残っていれば、費目の分類は私には要りませんでした。
よくある質問
Q. 家計簿をやめたら、お金を使いすぎませんか?
私の場合は、そうなりませんでした。 ただしそれは、使いすぎに気づけるようになったからではありません。貯める分を先に抜いてあるので、使いすぎても貯蓄のほうは減らない形にしていたからです。
⚠️ 逆に言えば、その仕組みがない状態で記録だけやめるのは危ないと思います。 順番としては、先に仕組みを作ってから、記録を軽くするほうが安全です。
Q. どうしても家計簿が続かないときは、どうすればいいですか?
「毎日つけること」を目標から外してみてください。 そのうえで、給料日に貯める分を自動で別口座へ移す——これを先に作ります。私の場合は、この仕組みができたことで、記録の細かさを気にしなくなりました。
そのうえで、収支が崩れていないかだけは、ときどき確認する。私は週に1回くらい開いていますが、頻度は決めていません。
これで続くようになるかは、正直わかりません。ただ、私の場合は、続かなくても困りにくい形になりました。
Q. 費目を分けないと、無駄遣いに気づけないのでは?
気づけません。 それは事実です。ただし、無駄遣いに気づくことが目的なのかを一度考えてみてください。私の場合、目的は「貯めたい額が貯まっているか」の確認なので、内訳がなくても判断できます。支出を減らしたい人には、費目の管理が役立つ場面があります。 目的が違えば答えも変わります。
Q. 現金払いが多いのですが、それでも記録は要りませんか?
⚠️ 現金が多い場合は、事情が変わります。 自動で記録が残らないため、私の方法をそのまま当てはめるのは難しいと思います。
引き出した額を控えておく方法もありますが、引き出した額と使った額は同じではありません。 3万円下ろして2万円しか使わない月もあります。少なくとも、現金でいくら使ったのかを把握できる方法は必要です。
まとめ:続けることと、貯まることは別だった
最後に、この記事の内容をまとめます。
- 家計簿を細かく続けることと、お金が貯まることは、私の場合は別だった
- 私が続かなかった原因は意志ではなく、「つける」とされている作業が自分には重かったこと
- やめたのは費目の分類を直す作業。分類は多少ずれているが、困っていない
- 細かい家計簿をつけずに済んだのは、先に貯める仕組みを作っていたからだと思っている
- ⚠️ 記録がゼロなわけではない。 アプリで自動的に残る分は使っているし、収支の確認もやめていない
- 見ているのは今月の異常と、1年の貯蓄の2つ。⚠️ 毎月赤字が当たり前なら、年間の合計で安心してはいけない
- ⚠️ 収支がマイナス続きの人・借金がある人・見当がつかない人は、先に細かく把握したほうがいい
- 投資を10年以上続けるうちに、家計管理まで複雑にしたくないと考えるようになった
家計簿が続かないと、自分が管理のできない人間のように思えてくることがあります。私もそうでした。
でも私の場合、貯まるかどうかを決めていたのは、家計簿を続けられたかどうかではありませんでした。
続ける方法を探す前に、そもそも何のために家計簿をつけているのかを考えてみる。 それだけでも、必要な手間はずいぶん変わると思います。