先に結論: 投資を始めるなら、家計の管理は一定は必要です。生活防衛資金を貯めるにも、毎月いくら投資に回せるかを決めるにも、収支が分かっていないと始まらないからです。ただし——1円単位の家計簿は必要ありません。私自身、細かい支出は見ておらず、月の収支がプラスかどうかを見ているだけです。方法も自由で、管理できているなら紙でも表計算でも構いません(私は家計簿アプリを使っていますが、アプリである必要はないというのが正直な考えです)。
投資の話をすると、必ずと言っていいほど「家計簿はつけたほうがいいですか?」と聞かれます。
先にお伝えすると、私は几帳面に家計簿をつけているわけではありません。むしろ、かなりざっくりです。今回は、投資歴約10年の私が実際にどこまで家計を管理しているか、そしてどんな方法でやっているかを、面倒に感じている点も含めて正直にお話しします。
この記事でわかること
- なぜ投資をするなら「家計の管理」が一定は必要なのか
- 投資歴10年の私が、実際にどこまで(どれだけざっくり)管理しているか
- 投資の資産と家計は分けて見る、という私の使い分け
- 家計簿アプリを使う場合の正直な不満点と、「アプリでなくてもいい」という本音
そもそも、投資に家計の管理は必要?
ポイント: 必要です。ただし理由は「節約のため」ではありません。投資を始めるには生活防衛資金が要りますし、毎月いくら投資に回せるかを決めるにも、収支の把握が前提になるからです。逆に言えば、そこが分かっていれば十分です。
結論から言うと、投資をするなら家計の管理は一定は必要だと思います。
理由は、投資を始める前に生活防衛資金(急な出費や収入減に備えるお金)を用意する必要があるからです。これを貯めるには、毎月いくら残るのかが分かっていなければ計画が立てられません。
もうひとつは、毎月いくら投資に回せるかを決めるためです。無理な金額を積み立てると、生活が苦しくなって続きません。投資は続けてこそ意味があるので、「無理なく出せる額」を知ることが出発点になります。
逆に言えば、必要なのはこの2つが分かる程度の把握です。1円単位で家計簿をつける必要はまったくありません。
→ 投資の前に用意したい生活防衛資金について:
生活防衛資金はいくら必要?目安は生活費の3〜6ヶ月分【世帯別の早見表つき】
→ 毎月の投資額の決め方はこちら:
毎月いくら投資すればいい?初心者向けに無理のない投資額の決め方を解説
私は「投資が先、家計管理は後」でした
ポイント: 私の場合、投資を始めたのが先で、家計をきちんと把握するようになったのは数年後です。きっかけは「支出を管理したくなったこと」。順番はどちらでも構いません。
正直に言うと、私は投資を先に始めていて、家計の収支をちゃんと把握するようになったのは、その数年後でした。
きっかけは、単純に支出を管理したくなったことです。「毎月どれくらい使っていて、どれくらい残っているんだろう」と気になり始めた、その程度の軽い動機でした。
つまり、「家計簿を完璧にしてから投資を始めた」わけではまったくありません。細かい記録づけは、後からでも十分だと思います。投資を始めてから「そういえば収支ってどうなってるんだろう」と気になって整えていく——そんな流れでも問題ありません。
⚠️ ただし、ひとつだけ順番を守ってほしいことがあります。それは「生活防衛資金」です。 家計の記録は後回しでも構いませんが、急な出費に備えるお金がない状態で投資を始めるのは、おすすめできません。相場が下がったときに、生活のために売らざるを得なくなってしまうからです。「収支の記録は後からでもいい。でも生活防衛資金だけは先に」——これが私の考えです。
私のやり方:投資と家計は「分けて見る」
ポイント: 私は「投資の資産額」は証券会社のアプリやサイトで確認し、生活の収支はそれとは別に見ています。普段は証券口座の残高を外して、生活のお金だけをチェック。全資産をまとめて見たいときだけ、証券も含めて表示しています。
ここが一番よく聞かれるところなのですが、私は投資と家計を分けて見ています。
- 投資の運用資産額 → 証券会社のアプリやウェブサイトで確認
- 生活の収支(家計) → 家計簿アプリで確認
家計簿アプリは「マネーフォワード ME」を使っています。ここには銀行口座(複数)・証券口座・クレジットカード・電子マネーと、基本的にすべて連携しています。全体を把握したいからです。
ただし普段は、証券口座の残高を外して、生活のお金だけを見るようにしています。投資の評価額は日々変動するので、一緒に見ていると「生活の収支がどうだったか」が分かりにくくなるからです。
そのうえで、たまに証券口座も含めた「全資産」を確認します。「今、自分の資産は全部でいくらか」を知りたいときですね。マネーフォワード MEでは「どの口座を含めて表示するか」の組み合わせを作れるので、それを使い分けています(※こうした機能の有無は、アプリによって異なります)。
結局のところ、私が家計管理でやっているのは、この2つを見ることだけです。
- 保有資産の合計がいくらになるのか把握する
- 毎月の収支を確認する
→ 投資の資産の見方・記録のつけ方はこちら:
投資の資産の増え方の見方|無理なく続く記録のつけ方も解説
正直、一つ一つの支出は見ていません
ポイント: 私は手動での記録はせず、連携まかせです。見ているのも「今月の収支がプラスかどうか」くらい。細かく管理しない代わりに、キャッシュレス中心の生活にして、自動で記録が残るようにしています。
ここは正直にお伝えしたいのですが、私は家計簿アプリを「きっちり」使ってはいません。
- 手動での記録はしていません(レシート撮影も、手入力もしません)
- 見ているのは、今月の収支がプラスかマイナスかくらい
- 「食費が先月より◯円多い」といった細かい分析は、していません
その代わりに工夫しているのが、なるべくキャッシュレスで支払うようにすることです。カードや電子マネーで払えば、連携によって自動で記録が残ります。自分が頑張って入力するのではなく、勝手に記録される状態を作る——これが続けるコツだと思っています。
現金を使ったときも、いちいち記録はしていません。ATMからお金をおろしたときに、その出金額だけを記録しておく程度です。それで「今月はこれくらい現金を使ったな」とざっくり分かれば十分だと考えています。
私が無料版から有料版に切り替えた理由
ポイント: 私は最初、無料版で使っていました。その後、連携したい口座が増えて無料版の上限に引っかかったため、有料版に切り替えました。良かったのは「連携できる数が増えたこと」と「表示のグループ分けができること」の2つです。
ここからはマネーフォワード MEでの話です(無料・有料の区分や、できることはアプリによって異なります)。
私は最初、無料版から使い始めました。家計の収支を把握したい、という目的なら無料版で十分だったからです。
その後、連携したい口座が増えて、無料版の連携数の上限に引っかかったため、有料版に切り替えました。
有料版にして良かったと感じているのは、次の2点です。
- 連携できる口座の数が増えた(これが切り替えた理由のひとつ)
- 表示のグループ分けができる(前述の「証券口座を含める/含めない」の使い分けができる)
💡 補足: 逆に言えば、連携する口座が少ないうちは無料版で十分だと思います。最初から有料にする必要はありません。※料金やプランの内容は変わることがありますし、アプリによっても違うので、詳しくは各サービスの公式サイトでご確認ください。
正直な不満点:完璧なツールではありません
ポイント: 良いことばかりではありません。連携が定期的に切れて再設定が必要になったり、支出のカテゴリが正しく分類されず、手直しが必要だったりします。ここは正直にお伝えしておきます。
便利だと感じている一方で、面倒な点もあります(これもマネーフォワード MEを使っての実感です)。
- 定期的に連携が切れて、再設定が必要になる:金融機関側の仕様変更などが原因のようですが、気づいたら止まっていることがあります。
- カテゴリの分類が正しくないことがある:自動で振り分けてくれますが、実態と違う分類になることがあり、直すのが少し手間です。
もっとも、私は前述のとおり細かい分類はあまり見ていないので、分類ミスはそこまで大きな問題になっていません。「気になる人には手間かもしれない」という程度に受け止めてもらえればと思います。
結論:アプリである必要は、必ずしもありません
ポイント: 投資をするうえで家計の管理は必要ですが、それが家計簿アプリである必要はありません。管理できているなら手段は何でもOK。ただし「管理したいけどできない人」「手間をかけたくない人」には、試す価値があると思います。
ここまで自分の使い方を紹介しておいて何ですが、私の本音はこうです。
家計を管理できているなら、方法はなんでもいいと思います。
紙の家計簿でも、表計算ソフトでも、「毎月の給料日に口座の残高を見るだけ」でも構いません。大事なのはツールではなく、自分の収支をだいたい把握できていることだからです。
そのうえで、家計簿アプリを試す価値があるのは、こんな人だと思います。
- 家計を管理したいけれど、続かない人:手入力の家計簿は挫折しやすいですが、アプリなら連携で自動的に記録されます。
- なるべく手間をかけたくない人:私のように「見るだけ」でも、資産の合計と月の収支は把握できます。
- 口座やカードが複数に散らばっている人:ひとつずつログインして確認するより、まとめて見られるほうがラクです。
逆に、すでに自分なりの方法で管理できている人は、無理に変える必要はありません。
そして最後に、これから投資を始める人にいちばん伝えたいのは——投資をするうえで生活防衛資金を貯めておくことは必要で、その過程でどうしても家計の管理が必要になる、ということです。順番として、まずそこを整えるところから始めてもらえたらと思います。
→ 投資を始める前に整えておきたいことの全体像:
投資を始める前にやるべき5つの準備【チェックリスト付き】
よくある質問
Q. 投資を始めるには、家計簿をつけないとダメですか?
「家計簿をつける」ことが必須なのではなく、自分の収支をだいたい把握していることが大切です。生活防衛資金を貯めるにも、毎月の投資額を決めるにも、それが前提になるからです。1円単位で記録する必要はありません。
Q. 家計簿アプリと、投資の資産管理は同じアプリでやるべきですか?
私は分けています。投資の資産額は証券会社のアプリやサイトで確認し、家計簿アプリは生活の収支を見るために使っています。投資の評価額は日々変動するので、家計と一緒に見ると分かりにくくなるからです。もちろん、まとめて見たい人は一緒でも構いません。
Q. 家計簿アプリは無料版でも足りますか?
マネーフォワード MEの場合、連携する口座やカードが少ないうちは、無料版で十分だと思います。私も最初は無料版でした。連携したいものが増えて上限に引っかかったタイミングで、有料版に切り替えています。※無料でできる範囲はアプリによって違うので、気になるものがあれば各サービスで確認してみてください。
Q. 細かく記録するのが苦手です。続けるコツはありますか?
私のおすすめは、手入力をあきらめて「キャッシュレス中心の生活」に寄せることです。カードや電子マネーで支払えば、連携によって自動で記録が残ります。自分が頑張るのではなく、勝手に記録される仕組みを作るほうが長続きします。
まとめ:必要なのは「きっちり」ではなく「だいたい把握」
最後に、この記事の内容をまとめます。
- 投資をするなら家計の管理は一定は必要。生活防衛資金を貯めるため、毎月の投資額を決めるために欠かせない
- ただし家計簿アプリである必要はない。管理できているなら手段は何でもいい
- 私の使い方は投資は証券会社、家計はアプリという使い分け。一つ一つの支出は見ておらず、月の収支がプラスかどうかを見ている程度
- 続けるコツはキャッシュレスに寄せて、自動で記録が残る状態を作ること。ただし連携切れや分類ミスもあり、完璧なツールではない
「家計簿をきっちりつけなければ投資を始めてはいけない」ということは、まったくありません。だいたい把握できていれば十分です。まずは自分に合った方法で、収支を眺めるところから始めてみてください。
なお、ここで紹介したのはあくまで私個人の使い方の一例で、特定のサービスをおすすめするものではありません。ご自身に合った方法を選んでみてください。