先に結論: 投資歴約10年の私が「手を出さない」と決めている投資は6つ——レバレッジ商品/仮想通貨の一発狙い/毎月分配型ファンド/手数料の高い商品/仕組みがよく分からない商品/借金しての投資です。共通しているのは「自分が理解できないもの・取り返しがつかなくなるものには手を出さない」という考え方です。ただしこれは”禁止リスト”ではありません。本当のルールは、①仕組みを理解してから ②失っても平気な額で ③借金だけは例外なく絶対にしない。この3つさえ守れれば、挑戦は個人の自由だと思っています。
「これはやめたほうがいい投資ってあるの?」——初心者からよく聞かれる質問です。この記事では、投資歴約10年の私が実際に避けている投資を、なぜ避けるのか、そして中には自分で痛い目を見たものも含めて、正直にお話しします。
派手に儲ける話ではありません。でも、大きな失敗を避けることこそ、長く投資を続けるための土台だと、10年やってきて実感しています。
この記事でわかること
- 投資歴約10年の私が「手を出さない」と決めている投資6つ
- それぞれを避ける理由(レバレッジ・毎月分配は私の失敗談つき)
- 「絶対ダメ」ではなく、私が本当に守っている3つのルール
- 初心者が最優先で避けるべき投資
なぜ「やらないこと」を先に決めているのか
ポイント: 一度大きく減らすと、取り返すのはとても大変です(半分になったら、元に戻すには2倍にしなければなりません)。だから私は、儲け話を探す前に「取り返しがつかなくなるもの=手を出さないもの」を決めています。リスクを一切取らない、という意味ではありません。
投資というと「どれで儲けるか」に目が向きがちですが、私が10年続けてきて一番大事だと感じているのは、その逆——「何をやらないか」を先に決めておくことです。
理由はシンプルで、大きな損失は、取り返すのがとても大変だからです。たとえば資産が半分(−50%)になってしまうと、元に戻すには残りを2倍(+100%)にしなければなりません。再起不能な失敗さえしなければ、それだけで市場に長くとどまれて、複利の恩恵を受け続けられます。
念のため補足すると、これは「リスクを一切取らない」という話ではありません。仕組みを理解したうえで、失っても生活に困らない額でなら、リスクの高い投資に挑戦するのもアリだと私は思っています。これから紹介する6つは、そうした「納得したうえでの挑戦」ではなく、よく分からないまま一発を狙って、取り返しがつかなくなる——そのパターンを避けるためのものです。
私が手を出さない投資6つ
① レバレッジ商品(レバレッジ型ETF・信用取引・FX・CFDなど)
ポイント: 当たれば利益は大きいですが、外したときの損失も同じだけ大きくなります。私は「相場の下落に賭けるベア型」で失敗し、しかも持ち続けることもできませんでした。
私自身の失敗談からお話しします。昔、相場の下落に賭ける「ベア型」のレバレッジ商品を買ったことがあります。ところが相場は予想と逆に上昇してしまい、損失に。さらに悪いことに、挽回を待とうにも、**その商品が「償還」(運用終了)**となってしまい、強制的に取引が終わってしまいました。
この経験から学んだのは2つです。
- 相場の方向を当てにいく賭けは、外すと大きく損をする。しかも世界経済は長い目で見れば成長してきたので、「下落に賭ける」のはそもそも分が悪い
- レバレッジ商品は「買って放置」ができない。日々値が目減りしていく仕組み(減価)や償還があり、インデックスファンドのように「下がっても持ち続けて回復を待つ」が通用しない
短期の限られた使い方はあるのかもしれませんが、初心者の長期の資産形成には向かない、というのが私の結論です。
→ レバレッジ型の仕組みとリスク:
レバレッジ型ファンドは初心者に向かない?仕組みとリスクを解説
② 仮想通貨(暗号資産)の一発狙い
ポイント: 値動きが株式以上に読めず、大きく損をするのが怖いので、「一発当てる」ような使い方はしません。ただし正直に言うと、“なくなっても困らない少額で試す”くらいの誘惑は感じたことがあります。
仮想通貨は、値動きが株式以上に予測しづらく、大きく損をするリスクが怖いので、大きな資金を投じて一発を狙うようなことはしません。
ただ、正直に打ち明けると、「なくなっても困らないお小遣い程度の少額で、試しに触ってみようか」と思ったことはあります。私も完璧に禁欲しているわけではありません。もし将来やるとしても、「究極、0円になっても平気な額」という一線は絶対に超えない——これだけは決めています。
大切なのは「絶対ダメ」ではなく、もし興味があるなら、失っても生活に影響しない範囲に厳しく抑える、という線引きです。
③ 毎月分配型ファンド
ポイント: かつて保有していましたが、分配金を毎月受け取れる一方で、評価額(基準価額)は毎月じりじり下がり、元本に戻らないまま損失で売却しました。分配金の中身が「自分の元本の払い戻し」のことがあるからです。
これも私自身が経験しています。かつて毎月分配型のファンドを持っていて、毎月分配金が振り込まれるのは嬉しかったのですが、評価額(基準価額)は毎月じりじりと下がり続け、投資した元本に戻ることはありませんでした。結局、評価額では損失のまま売却しました。
分配金を全部足せば、かろうじて損はしていませんでした。でも、よく考えると——**それは「自分が預けたお金の一部を、毎月受け取っていただけ」**だったのです。毎月分配型の分配金には、運用で得た利益ではなく、**自分の元本を取り崩して払い戻している分(特別分配金)**が含まれることがあります。「毎月お小遣いがもらえてお得」に見えて、実は自分のお金が減っているだけ、ということが起こり得ます。
→ 毎月分配型の仕組みとデメリット:
毎月分配型ファンドは初心者に向かない?仕組みとデメリットを解説
④ 手数料の高い商品(対面証券のおすすめ投信・貯蓄型保険など)
ポイント: 手数料で引かれる分が大きいと、その分だけ損失になりやすいと考えています。コストは「確実にかかるマイナスのリターン」だからです。
投資の成績は読めませんが、手数料だけは”確実に”引かれます。だから私は、手数料の高い商品——たとえば対面の窓口ですすめられる購入時手数料の高い投資信託や、貯蓄型の保険などは避けています。
リターンは不確実なのに、コストは確実。確実にかかるマイナスをできるだけ小さくするのが、長期投資では効いてきます。わずかな手数料の差でも、長い年月では大きな差になります。
→ 手数料(コスト)が長期でどれだけ効くか:
信託報酬0.1%の差が20年で約22万円に!インデックスファンドのコストを徹底比較
⑤ 仕組みがよく分からない商品
ポイント: どんな投資でも、仕組みを理解してからやるべきだと考えています。理解できないものには手を出しません。
「なんだかよく分からないけど、儲かりそう」——これが一番危険だと思っています。私は、自分でその商品の仕組みを説明できないものには、手を出しません。
裏を返せば、これは「難しそうだから全部ダメ」という意味ではありません。きちんと勉強して仕組みを理解し、そのうえで”なくなってもいい額”に抑えるのであれば、興味のある投資に挑戦してみるのは、個人的にはアリだと思っています。ダメなのは「理解しないまま」お金を入れることです。
⑥ 借金しての投資
ポイント: これだけは例外なく「絶対にやらない」と決めています。借金の利息以上に、安定して利益を出し続けられる投資を見つけるのは、実際にはとても難しいからです。
6つの中で、唯一「絶対にやらない」と言い切れるのがこれです。
理由は2つ。まず、借金の支払い利息を上回るリターンを、“安定して”出し続けられる投資商品を見つけるのは、実際には非常に難しいからです。うまくいく保証はどこにもないのに、負けたときは借金だけが残ります。
もう一つは、私はこのブログで一貫して**「生活防衛資金を確保したうえで、余裕資金で投資を」**とおすすめしているからです。借金してまで投資するのは、その大原則に真っ向から反します。借金しての投資だけは、もってのほかです。
→ 投資の前に確保したい生活防衛資金:
生活防衛資金はいくら必要?目安は生活費の3〜6ヶ月分【世帯別の早見表つき】
「絶対ダメ」ではない——私が本当に守っている3つのルール
ポイント: ここまで6つ挙げましたが、私は「これらが絶対悪だ」と思っているわけではありません。本当に守っているのは「①仕組みを理解してから ②失っても平気な額で ③借金だけは絶対にしない」の3つ。この物差しさえあれば、挑戦するかどうかは個人の自由だと思っています。
ここまで読んで、「結局ぜんぶ禁止か」と思われたかもしれません。でも、私の考えはもう少し柔らかいです。本当に守っているルールは、次の3つに集約されます。
- 仕組みを理解してからやる(分からないものにお金を入れない)
- 失っても生活に困らない”なくなってもいい額”に抑える(特に値動きの激しい投機的なものは)
- 借金だけは、例外なく絶対にしない
実は、①と②さえ守れるなら、私が避けているもの(仮想通貨など)に挑戦するのも、個人の自由だと思っています。現に私自身、「なくなっても平気な少額で仮想通貨を試してみようか」と思ったことがあるくらいです。
大事なのは「何が禁止か」を丸暗記することより、この”物差し”を自分の中に持つこと。物差しさえあれば、新しい商品が出てきても、自分で「やる・やらない」を判断できます。
初心者が、まず避けるべきもの
ポイント: どれか一つだけ選ぶなら、避けてほしいのは「借金しての投資」。そして、何をやるにしても「仕組みを理解してから」を守ってください。
これから投資を始める方に、優先順位をつけて伝えるなら——
- 最優先で避けてほしいのは「借金しての投資」。これだけは、うまくいく保証がないのに負けたら借金が残る、割に合わない賭けです。まずは生活防衛資金を確保し、余裕資金で始めてください。
- そして、何をやるにしても「仕組みを理解してから」。理解できない“おいしい話”は、いったん立ち止まってください。
この2つを守るだけで、初心者が大きく足を踏み外すリスクは、かなり減らせます。
→ 初心者がやりがちな失敗をまとめて知りたい方へ:
投資初心者がやりがちな7つの失敗とその対策
→ そもそも私が最初の1年で何をやらかしたのか:
投資歴10年の私が最初の1年でやらかしたこと|不純な動機で始めた話
よくある質問
Q. レバレッジ商品は絶対にダメですか?
短期的な限られた使い方はあるかもしれませんが、初心者の長期の資産形成には向かないと考えます。日々値が目減りする仕組みや償還があり「買って放置」ができず、予想を外したときの損失も大きいためです。私自身、ベア型のレバレッジ商品で損失を出した経験があります。
Q. 毎月分配金がもらえるファンドは、お得ではないのですか?
「毎月もらえる」のは魅力的に見えますが、その分配金の中身が**自分の元本の払い戻し(特別分配金)**であることがあります。その場合、評価額はじりじり下がり、実質は自分のお金を受け取っているだけになりかねません。私も評価額が元本に戻らず、損切りした経験があります。
Q. 仮想通貨は絶対にやってはいけませんか?
「一発当てる」ために大きな資金を入れるのは避けたいところです。もし興味があるなら、“なくなっても生活に困らない少額”に厳しく抑えるのが大前提。生活資金や、まして借金で手を出すのは論外です。
Q. 借金してでも投資したほうが得なことはありますか?
おすすめしません。借金の利息を上回るリターンを”安定して”出せる保証はどこにもないからです。負けたときには借金だけが残ります。まずは生活防衛資金を確保し、余裕資金の範囲で投資するのが鉄則です。
まとめ:「やらないこと」を決めておくと、長く続けられる
最後に、この記事の内容をまとめます。
- 私が手を出さない投資は6つ:レバレッジ商品/仮想通貨の一発狙い/毎月分配型/手数料の高い商品/仕組みが分からない商品/借金しての投資
- 実際に痛い目を見たのはレバレッジ(ベア型)と毎月分配型。共通するのは「仕組みが分からないまま手を出すと、取り返しがつかなくなる」という失敗パターン
- ただし「絶対ダメ」ではなく、本当のルールは①仕組みを理解してから ②失っても平気な額で ③借金だけは絶対にしない
- 初心者がまず避けるべきは**「借金しての投資」**。そして何をやるにも「仕組みを理解してから」
投資は「何で儲けるか」だけでなく、「何をやらないか」を決めることが、同じくらい大切です。大きな失敗さえ避けられれば、あとは淡々と続けるだけで、時間が味方をしてくれます。
なお、ここで紹介したのはあくまで私個人の考え方の一例です。最終的な判断は、ご自身で仕組みを理解したうえで、無理のない範囲で行ってください。